2026年度から、多くのご家庭で高校の授業料の負担はこれまでよりぐっと小さくなり、条件によってはほとんどかからなくなるケースも出てきます。
国の高校授業料無償化制度が大きく変わるからです。
これまでは「学費がかかるから」という理由で私立高校を諦めたり、「問答無用で公立」と考えたりしていたご家庭も少なくなかったかもしれません。
しかし制度の改正により、その前提は少しずつ崩れつつあります。
今回は、高校選びの自由度が広がる今、保護者が知っておきたい制度のポイントと、「新しい学校選びの視点」について解説します。
高校授業料無償化で何が変わったのか
もっとも大きなポイントは、「年収が高い家庭は対象外」というルールがなくなり、2026年度からはほぼすべての世帯が国の就学支援金を受けられるようになることです。
特に私立高校に通うときは、国からの支援が今より増え、多くの学校で授業料の自己負担がほとんどいらなくなるか、これまでよりずっと楽になるご家庭が増えていきます。
これにより、私立高校は「公立に落ちた時の滑り止め」や「経済的に余裕のある家庭の選択肢」だけでなく、公立高校と並列で検討できる現実的な選択肢になりつつあります。
高校選びのこれから
経済的なハードルが下がったことで、高校選びは「費用」の比較だけでなく、「教育内容」を含めた中身の比較もしやすくなってきました。
つまり、これまで一部の家庭に限られていた「中身で学校を選ぶ」という視点が、より多くの家庭にとって現実的な選択肢になりつつあると言えます。
▼ かつて中心になりがちだった基準
- 偏差値に見合っているか
- 家から通いやすいか
- 中学の友達が多く行くか
- 公立か私立か、全日制か通信制か
▼ これからプラスで意識したい基準
- 教育内容:ICT教育、留学制度、探究学習など、その学校独自の強みは何か
- 校風との相性:学校の雰囲気や先生との関わり方が子ども本人に合っているか
- 学び方・通い方:全日制か、通信制・定時制か、登校日数や時間帯を含めて、自分に合うペースで通えるか
人気のある私立高校は、無償化の影響もあり、これまで以上に倍率が高くなることが予想されます。
学費の負担を理由にチャレンジを控えていたご家庭も受験に参戦しやすくなりますが、これまでなら合格していた層が届きにくくなるということでもあります。
お金で選択肢を絞らずに済むことは前向きな変化ですが、そのぶん「この子の実力や適性でどこまでを目指すか」「どんな学校が本当に合うか」を家庭としてこれまで以上にしっかり考える必要が出てきます。
それはこれまでとは違う意味でシビアな現実ですが、そのぶん納得して選べる進路が増えることでもあります。
高校選びを親子で話すときのヒント
選択肢が増えることは素敵なことですが、逆に「どう選べばいいかわからない」と迷う原因にもなります。
偏差値表を広げる前に、まずはご家庭で「どんな高校生活を送りたいか」をフラットに話してみることをおすすめします。
たとえば、次のような問いかけを参考にしてみてください。
• 「勉強以外で、高校生活でやってみたいことはある?」
部活に打ち込みたい、留学してみたい、趣味の時間を確保したい、など
• 「どんな先生や先輩たちの中にいると、自分が過ごしやすそう?」
厳しく引っ張ってくれる環境、自主性を重んじる自由な環境、など
• 「中学生活を振り返って、楽しかった授業や活動は何だった?」
座学が好き、実験や体験が好き、など
2026年の制度改正は、経済的な理由で選択肢を狭める必要がなくなる、ポジティブな変化です。
「公立か私立か」という枠組みを超えて、「我が子が一番成長できる環境はどこか」という視点で、広い視野を持って情報収集を始めてみてください。
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