日本在住の保護者さんからご質問をいただきました。
個別にお返事済みですが、掲載許可をいただきましたので他の方のためにも公開させていただきます。
6歳から入学でも十分ネイティブになれますか?
(インターには)4歳、5歳、6歳入学を選べるのですが、6歳から入学でも十分ネイティブになれますでしょうか?
日本語ネイティブでも、話や文章の得手不得手にばらつきがあるのと同じで、英語も開始時期や年数では語れません。
私は7歳からインターで、試験ではCEFR C1相当ですが、それでも伝わらない場面や戸惑う瞬間は今もあります。(CEFRとは)
自分で言うのも変ですが、私の発音はほぼネイティブで、相手からはしばしば英語圏と同じ文化感覚や経験を持っているとみなされがちです。
しかし私は英語圏で育ったわけではないし親は関西を出たことがない純ジャパなので、そのギャップが気まずさにつながることもしばしばです。
日本語でも育った文脈が違うと「ご当地ネタ」が絡む雑談には入りにくい、みたいな感じです。
そういえばネイティブってなんだろう
ここまで書いておいてなんですが、私の考えている「ネイティブ」のイメージは、質問者さんのおっしゃる「ネイティブ」とはきっと違っていて、私の文章も筋違いに思われるかもしれません。
人によって「ネイティブ」の指す状態はかなり違います。
ここがズレたままだと、お互いに同じ単語で違う話をしてしまいがちです。
脱線ですが、不要な教材や塾に引っかかるときは得てして目指すゴールがあやふやなときです。
もし「ネイティブのような発音や流暢さ」をゴールにされているならば、重視しすぎないことをおすすめします。
世界で英語を使う人の多くは非ネイティブで、World Englishesの考え方も広がっています。
大切なのは誤解なくやりとりできること、言い換えや補足ができることであり、発音は最低限でOKというのが国際レベルの常識です。
さきほども書いたように、なまじ発音が良いよりかはむしろ日本人アクセントが残っていたほうが多少の気まずさも多めに見てもらえるとすら私は考えています。
発音ではなく、CEFR C1以上のスコアを「ネイティブ」の代替指標として狙うのであれば、これについても私は多くの日本人にとってオーバースペックだと感じます。
他の領域を圧迫するほど英語に費やしてしまうことになるのでお勧めしません。
日本の高校卒業時点では半数がA2に到達しているという設計です。
国内大学を目指すのであれば労力対効果で考えるとB2前後を目指すのが、ひとつの目安です。
これも結構な高みですが、「ネイティブ」ではありません。
英語は道具です。B2があれば、十分使えます。(日本人が英語をやる意味)
長くなりましたが、インターに6歳入学でも英語は十分伸びます。
ただ、6歳だと本人の個性もでてきて、性格によっては「知らない環境」を嫌がる可能性もあります。
移行をスムーズにしたい場合は、インター附属の幼稚園に最初からいれておくのが良いかと思います。
それでも、小学校からは日本の学校がいいといい出す子もいますけどね。
英語に効くのは年齢よりも、インターかどうかよりも、英語に無理なく触れ続けられることや、本人の興味や好奇心を焚き付け続けられるかどうかだと思います。
まだ十分検討のお時間はありますので、子どもにいつまでに求める英語力の内容をもう少し具体化しておくことをおすすめします。
それがないとゴルフのグリーンがどこにどのようにあるかもわからないまま打ち出すようなものです。
良ければ、以下の記事を一度眺めてから、お子さんにとっての英語力の「ボトムライン(最低限ここまで)」と「理想像(できればここまで)」を言語化してみてください。
具体的なゴールを置いたほうが、選択肢や選択基準やタイムラインも明確になるかと思います。
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