アメリカのAmazonで最も売れている育児本【2021年5月】

Amazon育児本ランキング

昨日の日本Amazon育児本ベスト10に引き続き、アメリカAmazonの育児本ベスト5をご紹介します。

今回は1ヶ月前のアメリカ版第一弾に次ぐ第二弾となります。

日本とアメリカのAmazonはカテゴリが違うようなので、この記事では「就学児のペアレンティング(School-Age Children Parenting)」というカテゴリを継続的にウォッチすることにしました。

「ペアレンティング」とは、親として子どもを育てることで、日本語では「育児」や「子育て」が近い言葉になります。

なので、「ペアレンティング本」というと「育児本」に近いものとなります。

2021年5月1日時点のベスト5を、あれば訳本や関連図書とともにご紹介します。

売れている本は、どんな情報や話題や著者がアメリカの読者に注目されているのかを知る手がかりとなります。

海外の教育・子育て事情が気になる方には面白がっていただけるのでは。

全く同じカテゴリというわけではありませんが、同じ時期に日本で売れている育児本の傾向とも併せてお楽しみください。

アメリカAmazon「就学児のペアレンティング」:TOP5

子どもに愛が伝わる5つの方法

原書のタイトル:
5 Love Languages Of Children: The Secret To Loving Children Effectively

こちら前回のランキングでも1位だった本です。しかも、2016年の発売なのでロングセラー。

著者は作家でラジオパーソナリティのゲリー・チャップマン(Gary Chapman)さん。

“5 Love Languages”ー「5つの愛の言葉」というキャッチフレーズで、親子や夫婦などの人間関係の本を多数出版されていますが、そのなかでも親子関係にフォーカスしたのがこちらの本。


訳本はこちら。


同じ著者では、よりメジャーな著作として知られるこちらも訳されています。


この”5 Love Languages”ー「5つの愛の言葉」を編み出したチャップマンさんは、専用のウェブサイトでテストやポッドキャストなどをのコンテンツを公開し、様々な人間関係のヒントを提供している有名人です。

「言い聞かせる」をやめればしつけはうまくいく!

原書のタイトル:
1-2-3 Magic: Gentle 3-Step Child & Toddler Discipline for Calm, Effective, and Happy Parenting (Effective Discipline for Children 2-12)

こちらの本も前回のランキングでは同じ2位にランクインしていました。

著者は臨床心理学者のトーマス・フェラン(Thomas W. Phelan)さん。ADHDや子どものしつけ法の専門家として知られています。


訳本はこちら。


日本でも育児での言葉遣いやしつけに関するノウハウ本が多く出ていますが、アメリカでも関心が高いようです。

表紙のデザインが変わるのも面白いですね。

素晴らしい子供たちを育てるためのアドバイス

原書のタイトル:
Mamas Don’t Let Your Babies Grow Up to Be A-holes: Unfiltered Advice on How to Raise Awesome Kids

原題を直訳すると、「ママたち、赤ちゃんを愚かな人間に育てないでください:素晴らしい子供たちを育てるための率直なアドバイス」です。

結構ストレートなタイトルですね。こちらは2021年4月27日に発売されたばかりで、ランキング初登場です。

まだ数日なのにランキング3位なので、かなり勢いがあるようです。

著者は”Baby Sideburns“という育児ブログを運営しているママブロガーのカレン・アルパート(Karen Alpert)さんです。

プロフィールを見ると、なんとチョコレートシロップをボトル直飲みしながら料理するのが好きだとか。パンチが効いていますね!

本はこちらです。

アルパートさんは、これまでも多数の育児本を出されていますが、私の知る限り和訳されているものはありません。

現代の子どもたちへのポルノ対策

原書のタイトル:
Good Pictures Bad Pictures: Porn-Proofing Today’s Young Kids

ポルノの危険性を子どもに科学的に説明できますか?

こちらも、前回のランキングでは4位にランクインしていました。

日本でも、書店やコンビニなどで有害か際どい画像が子どもの目に入ります。インターネットでも、広告やリンクの誘導先に危険が潜んでいます。

目に入る前に、正しい知識や反応の仕方を身につけることで子どもを守ることができます。

この本では、ポルノとはなにか、なぜ危険なのか、回避する方法をどう子どもに説明するかを保護者に伝えます。

著者は、対ポルノ教育のサイトを運営するKristen Jensonさんと心理学者のGail Poynerさん。


現時点では和訳本はありませんが、代わりになりそうな和書を探してみました。

こちらは広くメディア・リテラシーについて小学生と学ぶ本です。導入編に使えそうです。


こちらは保護者向けの本で、家でできる性教育の始め方。


こちらも。

タレントで母親の福田萌さんの帯文章にもありますが、性教育はなにも性のことだけでなく「あなたが大切な存在」であると教えることでもあります。しかも、一回きりではなく言葉やアプローチを変えながら同じメッセージを伝え続けること。

それが、本人を救うことにつながるだけでなく、将来の被害者を生まない・二次被害を防ぐということにもつながります。

悩む子どもと輝く子どもにわかれる意外な理由

原書のタイトル:
Thrivers: The Surprising Reasons Why Some Kids Struggle and Others Shine

これも気になるタイトルですね。私のランキングでは初のトップ5入りした2021年3月発売の本です。

著者は教育心理学者のミシェル・ボーバ(Michele Borba)さん。20冊以上の著作は世界中の言語に訳されている他、育児や教育の専門家として日常的にテレビ出演もされています。

今回の本”Thrivers”では、今後の子どもたちの成功を予測するのに成績やテスト結果などの指標は信頼できない理由を説明し、子どもの将来を守るための7つの教えを提唱します。


日本では和訳されていませんが、同じ著者の別の本はありました。

“moral intelligence”は直訳すると道徳的知能でしょうか。EQ(心の知能指数)に似たものかな?個人的には気になる内容です。

まとめ

2021年5月1日時点のアメリカAmazonの「就学児のペアレンティング(School-Age Children Parenting)」というジャンルの売れ筋TOP5と、関連本をご紹介しました。

前回の4月のランキングと同じ著作が5冊中3冊ありました。残りの2冊はこの2ヶ月内に発売された本でした。

次回のランキングはどれくらいシャッフルされるのか、気になるところです。

同じタイミングに日本で売れている育児本とも比べてみても面白いと思います。ぜひお楽しみください。