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「インターに行けば英語は安心」の落とし穴。見えにくい3つの実態

■子育て・家庭教育
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「英語は将来絶対に必要になる。」

「今のうちからインターナショナルスクールに入れておけば、苦労せずに英語が身につくはず。」

そんなふうに考えて、インターナショナルスクール(以下、インター)を検索してみたことはありませんか。

学校説明会の写真には、カラフルな教室で英語を話す子どもたち。

ホームページには「グローバル」「国際バカロレア」「探究型学習」など、魅力的な言葉が並びます。

一方で、学費のページを見て「年間数百万円って、現実的に払えるんだろうか……」と、そっとタブを閉じた経験がある方も多いのではないでしょうか。

「英語は大事だと分かっている。子どもの可能性も広げてあげたい。」

「でも、本当にインターがうちの子に合うのか、決めきれない。」

そんなモヤモヤを抱えたまま、数カ月〜数年が過ぎてしまう。

今回の記事は、まさにその「検討初期」の段階にいる方に向けて書いています。

私自身も「完璧なバイリンガル」ではありません

ここで少し、私自身の話をさせてください。

私は、日本人の両親のもとで育ち、8歳で国内のインターナショナルスクールに入りました。

14歳で親元を離れてボーディングスクール(寮制の学校)に進学し、その後も海外と日本の間を行き来しながら学んできました。

……と書くと、「きっと英語も日本語も完璧なんでしょう?」と思われるかもしれません。

でも、実際の私は「完璧なバイリンガル」とはほど遠い存在です。

例えば、日本語。

18歳のとき、私は人生で初めてのアルバイトをしました。

レジで領収書の宛名を書く場面では「㈱」すらも一発で書ける気がせず、下書きをしてから書き込んでいました。

漢字や熟語や敬語、日本史や地理の細かい知識。

日本の学校にフルで通ってきた人たちが当たり前に身につけていることが、自分には抜け落ちている。

そう痛感する場面は、大人になってからも何度もありました。

一方で、英語も「ネイティブと対等に戦える完全無欠の英語力」かといえば、決してそうではありません。

語彙やライティング、スピーキングの癖など、「ああ、ここは自分の弱いところだな」と感じる瞬間は、今も普通にあります。

だからこそ私は、「インターに行けばすべて解決」「完璧なバイリンガルになれる」のような期待には、慎重でいたいと感じています。

そして同時に、「インターに行かせるか迷うこと」そのものは悪くないと思っています。

迷うのは、視野が広い証拠です。

良い面だけでなく、見えにくい実態にも目を向けながら、「我が家にとってのベスト」を一緒に考えていきましょう。

インターナショナルスクールの「光と影」

インターについて語るとき、キラキラした「光」の部分ばかりが注目されがちです。

ですが、どんな選択にも必ず裏側の「影」があります。

ここでは、インターならではの「光」と、その裏にある「影」を、3つの実態として整理してみます。

1.アカデミック英語とコスパの現実

まず、多くの方が一番惹かれるポイントが、「英語で学ぶ環境」かと思います。

授業は基本的に英語。

算数も理科も社会も、「英語で考え、英語で発表する」ことが日常になります。

日々の宿題やクラスメイトとの会話を通じて、アカデミックな英語に自然と触れ続けられるのは、インターならではの大きな魅力です。

一方で、その環境には「コスト」という側面もあります。

インターの学費は、年間で数百万円かかるケースも少なくありません。

さらに、日本の学校と比べて夏休みが長く、2〜3カ月というケースも多く見られます。

この長い夏休み、もし特に何もせず日本語環境だけで過ごせば、「英語脳」はどうしても鈍っていきます。

そのため、多くの家庭ではサマースクールやキャンプ、短期留学など、追加のプログラムに参加させることで、英語環境を維持しようとします。

つまり、「学費(固定費)」に加えて、「長期休暇の追加費用(変動費)」が発生するのがインターのリアルなコスト構造です。

今の時代、オンライン英会話や留学プログラムなど、英語を身につける手段は多様化しています。

「とにかく英語さえできればいい」という一点だけが目的なのであれば、インターは必ずしもコスパの良い選択とは言えません。

逆に、

「将来、英語で学び続けることを前提にした進路(海外進学や国際系大学など)を見据えている」

「日本のカリキュラムでは手に入りにくい学び方を重視したい」など、

複合的な目的がある場合には、大きな投資であっても意味を持つ選択肢になり得ます。

大事なのは、「英語習得」という一つの目的だけで判断しないことです。

2.多様性と「地域のつながり」

インターの魅力として、よく挙げられるのが「多様性」です。

クラスメイトの国籍やバックグラウンドは様々。

家庭の文化や宗教、価値観も違う中で育つことで、「自分と違う相手を受け入れる力」が自然と培われていきます。

これは、国境を越えて生きていくこれからの時代において、とても大きな財産になります。

一方で、見落とされがちな影の部分が「住んでいる地域とのつながり」です。

登下校にスクールバスを使っていたり、家と学校が離れていたり、そもそも言語が違ったりすることで、「近所の公園で同じ小学校の友達と遊ぶ」といった、地域コミュニティとの接点が薄くなりやすい傾向があります。

結果として、「学校の友達はいるけれど、地元にはあまり知り合いがいない」という状態になることも珍しくありません。

もちろん、これは一概に「悪い」と言い切れるものではありません。

ただ、「多様性のある学校コミュニティ」と「地元のコミュニティ」のどちらをどのくらい大事にしたいのか、家庭として意識的に選ぶ必要があるポイントだと言えます。

3.世界に広がる進路と日本語ギャップ

最後は、「進路」と「日本語」の話です。

インターに通う大きなメリットの一つは、「英語で学ぶ技術」が身につくことです。

英語で授業を聞き、ノートを取り、レポートを書き、ディスカッションで意見を交わす。

こうした経験を重ねることで、将来、海外大学や海外の大学院、日本にいながら海外大学のオンラインコースを受講するなど、世界中の選択肢にアクセスしやすくなります。

インターで育ったからこそ開ける進路は、確かに存在します。

「日本語の受験システムに縛られない」道を選べるのは、大きな光の部分です。

その一方で、多くの家庭が直面するのが、「日本語」と「日本の教科」の学びをどう補うか、という問題です。

授業の多くが英語で行われる環境では、日本語で長文を読み込んだり、漢字をコツコツ書いたり、日本史や地理を日本語で体系的に学んだりする時間が、どうしても少なくなりがちです。

その結果として、冒頭で書いたような「㈱」のエピソードのように、

  • 漢字の細かい部分に自信が持てない
  • 日本の歴史や地理、時事ニュースの前提知識が薄い
  • フォーマルな日本語の読み書きに苦手意識がある

といったギャップを、大人になってから痛感する人も少なくありません。

ここで大事なのは、「だからインターはダメ」という結論に飛びつくことではなく、

「日本語や日本の教科学習を、どこで・どのように補うか(または補わないか)」を、早い段階から親子で意識しておくことです。

インターに通うことは、「完璧なバイリンガルになれる魔法」ではありません。

むしろ、「どこかが足りなくなる」前提を引き受け、その足りない部分を家庭や別の学びの場で補っていく覚悟が必要な選択だと、私は自分の経験から感じています。

いきなり大きな決断をしなくていい

ここまで読んで、「やっぱりインターはやめた方がいいという話なのかな?」と感じた方もいるかもしれません。

でも、私がお伝えしたいのは「やめた方がいい」ではなく、「光と影の両方を知ったうえで、自分たちの軸で選んでほしい」ということです。

そのために、いきなり何百万円単位の大きな決断をする必要はありません。

今は、オンラインインターや短期のサマースクール、ホリデープログラム、オンライン英会話など、「安・近・短」で試せる選択肢も増えています。

まずはそうした機会を通じて、

  • 子どもがその環境でどんな表情をするのか
  • 親の自分は、その様子を見てどんな感情になるのか

を、じっと観察してみてほしいのです。

「なんとなく英語ができるようになってほしいから」ではなく、

「なぜ、いまインター(あるいは別の選択肢)なのか?」

その問いを、ご家庭ごとのペースで深めていくことが、何より大切だと感じています。

とはいえ、情報があふれる中で「我が家にとってのベスト」を、今日いきなり決めるのは簡単ではありません。

むしろ、一度で「正解」にたどり着こうとするほど、苦しくなってしまいます。

だからこそ私は、「正解を教える場」ではなく、「一緒に問い続ける場」を持ちたいと思い、無料のニュースレターをお届けしています。

このニュースレターでは、ブログより一歩踏み込んだ国際教育のリアルや、親としての学び直しにつながる問いを、毎週お届けしています。

今回のように、インターの「光と影」をセットで考えるテーマもあれば、地方からの進路選択、オンラインの活用、子どもの「いいお顔」をどう見取るか、といった話題も扱っています。

大事にしているのは、「正解」を押しつけることではなく、

  • 世間のノイズに振り回されない判断軸を、少しずつ育てていくこと
  • 家庭ならではの選択を、自信を持って「これでよかった」と言えるようになること

です。

継続的に情報と問いに触れることで、「うちはこう考えたい」という軸は、必ず育っていきます。

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