子どもの自己肯定感を育む習慣術

ペアレンティング

萩原麻友(ハギワラマユ)のブログへのご訪問ありがとうございます。

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この記事ではこんなことを解説しています
  • 子どもの成長に影響する習慣とは
  • 乳幼児期から小学生、中高生に至るまでの年齢別の習慣づけのアプローチ
  • 習慣そのものよりも、失敗と試行錯誤から学ぶ

子ども時代の習慣は、将来の自己肯定感や自己成長にも影響を及ぼします。

この記事では「子どもの自己肯定感を育む習慣化術」について探求します。

子どもが自信を持ち、将来に向けて前向きに取り組むためには、早い段階からの習慣づけが不可欠です。

日々の小さな習慣が、彼らの人格形成やスキルの向上を助け、自己肯定感を高めると私は考えています。

習慣といっても、実は些細なことです。

この記事では、年齢や成長段階に合わせた習慣づけのポイントは何なのか、そして親としてどのようにサポートすれば良いのかを考えてみました。

子どもたちの成長を豊かにするための習慣づけのヒントになれば幸いです。

習慣の重要性

習慣は私たちの生活や健康、人生の質に大きな影響を与えます。

そのどれかに変化を求めるなら、まず日々の習慣から着手することが不可欠です。

習慣を変えることは、何歳からでも可能です。

早い段階から始めれば始めるほど、その効果は大きくなります。まるで複利効果のように、時間の経過とともに積み重なる成果を実感できます。

習慣は、自分が得意なことや向いている方法を知るきっかけにもなります。試行錯誤を通じて、自分に合ったアプローチを見つけ出しましょう。

早く始めたほうが、軌道修正もしやすいです。

端的に言えば、自分に合った習慣を身につけることで、人生がより楽しくなるのです。

何を目指すのか、どんな人生を送りたいのかを意識し、その実現に向けた習慣を築くことで、充実感あふれる日々を手に入れることができます。

子どもに合った習慣づけのアプローチ

習慣づくりは早ければ早いほうがいいとは言いましたが、注意点があります。

子どもの習慣づけでは、年齢や発達段階、個々の興味関心や性格に合わせてアプローチすることが重要です。

足場がけという考え方を取り入れるのも一つの方法です。無理に大きな目標を立てるのではなく、今できることを足がかりにして少しずつ前進させることを意味します。たとえ1%の進歩でも、複利効果を信じることで大きな変化が生まれることでしょう。

子どもの様子をよく観察することも大切です。習慣ができているか監視するのではなく、子どもが楽しんでいるか、興味関心が移っていないか、新たな強みや魅力を引き出せないかを見極めることが重要です。

習慣づけは強制的に行うものではありません。むしろ、子ども自身が将来の目標に向かって自ら習慣を組み立てていける力を育むことが大切です。

「自分で決めたことを達成する」というシンプルな過程で得られる自信や有能感が、子どもの自己肯定感を高め、自己成長への意欲を養うことに繋がるでしょう。

小さなことから始めてみましょう。年齢別のポイントを解説します。

年齢別おすすめ習慣

乳幼児(生後〜幼稚園前)

乳幼児期は、子どもが愛着や信頼感など、生涯にわたって大切な感覚を築く時期です。

身体の成長も著しく、運動能力が急速に発展します。

また、飲食や着替え、排泄など、基本的なスキルが次第に身についていきます。(その子にあったペースとレベルで。)

これらの経験を通じて、自分自身の存在を理解し、自己主体性を育む過程が始まります。

同時に、思い通りにいかない状況にも直面し、適応力や忍耐力を培っていきます。

生活が学びの中心

乳幼児期の子どもたちは、生活そのものが学びの場です。

家庭の中での日々のルーティンが、この時期の子どもたちの学びを支えます。

この時期の習慣化は、家庭の状況や子どもの発達段階に合わせて設定します。子どもたちが生活の中で安心感や楽しさを感じることが、健全な成長につながるのです。

たとえば我が家では、乳幼児の土台となる習慣を「4つのおしごと」と呼んでいます。

この4つが子どもたちの日々の生活を安定させ、健やかな成長につながると信じています。

乳幼児からの「4つのおしごと」
  • ねる:毎日20時半には布団入り
  • たべる:身体を作るために
  • あそぶ:大きい動き、小さい動き、頭の動き、いろいろ含んでいます
  • うんちおしっこ:排泄のこと。ゴミを出して、栄養を摂取。

あとは、余裕があるときに試したいことを取り入れてみるスタンスです。

>>【年中&小1】子どもとやってみたい家事

ほかにも我が家の子どもたちが幼児期~小学生にかけて取り組んできたことは、毎年記事にしています。

自由な没頭と習慣のバランス

乳幼児期は、生活習慣を整えつつ、なにかに夢中になる時間が重要だと考えています。

葉っぱ比べ

自由な没頭が、喜びや楽しさの原体験となり、子どもたちの生きていく力の素になります。

逆に習慣化の過程で無理に時間を詰め込んでしまうのは慎重になりたい。子どもたちが自由に探求し、楽しむ時間を確保しておきたいから。

乳幼児期の習慣化は、子どもたちの成長段階と個性を尊重しつつ、家庭環境に合わせて柔軟に行うことが大切です。

子どもたちが生きる喜びや楽しみを知る大切な時期だからこそ、最低限の生活習慣とオープンマインドが大事です。

小学生

小学校に入ると子どもたちは体力も付いてきて好奇心旺盛で、日々新しいことを学びながら成長しています。

この時期は、生活中心だった学びから、座学、グループ学習や体験学習など、幅広い学びが展開される時期でもありますね。

この時期特有で気をつけたいことをピックアップします。

学びと遊びのバランス

「小学生の習慣」というと、勉強習慣がすぐに思い浮かぶかもしれません。

でもこの年齢の子どもは、学びと遊び、どちらも通じて自己を成長させています。

この年齢では、学習と遊びのバランスを保ちながら、幅広い経験をすることが重要だと私は考えています。

幅広い経験といってもキリがないので、私の場合は本と読み聞かせを多用しています。

>>>子どもを本好きにするためにやっていること

個性の尊重と自己肯定感

小学校時代には、自分にしかない魅力や能力を発見する過程が力になると考えています。

本人の魅力を引き出し、自己肯定感を育む習慣づくり。誰かが子どもの頑張りに気づいて、それを評価してあげることが、自己成長への励みとなります。

子どもたちの興味関心や好きなこと、得意なことをしっかり観察し、それに合わせて習慣を提案・調整します。

ここでもやはり、毎日できるレベルの小さな習慣を取り入れることが大切です。子どもの生活リズムに合わせ、管理しやすい習慣を育てています。

たとえば我が家ではこんな感じ。

  • 自分でできることを増やす
    • 子どもたちが自分の生活に関わることを増やします。自分の部屋や物の管理から始めて、毎朝の支度や宿題のスケジュール管理まで任せてみます。また、興味を持ったことに挑戦する計画を立てることも、自己の意欲を高める習慣となります。
  • 話す
    • 家族、学校の友達や先生、ご近所、親戚、習い事、お店のひと、通りすがりのひと。興味を持ったトピックについて他人と共有したり、反発したり。言葉や言語に限らず、非言語的なコミュニケーションもアリです。動物や無生物とも話すのもあり。「他者」と接することで自分を発見します。
  • 読む
    • 読書は知識を広げる重要な手段です。絵本や読み聞かせ本から始めて、興味を持ったテーマで検索したり調べたり。文字や絵から情報を受け取るだけじゃなく、欲しい情報を主体的に掴みにいく。また幅広いジャンルの本を読むことで、実体験では追いつかない知識や洞察を深め、自己の興味を広げ、深化させています。
  • 観る
    • 読むと同じくらい大事なのは、観る習慣。動画や番組だけじゃんくて、舞台・美術・音楽などのリアル&ライブの芸術も含みます。観ることは、社会や世界の様々な側面を理解し、視野を広げます。テキストや絵では伝わらない、アナログで一次体験的な情報収集習慣です。家族や誰かと一緒に体験するのもよし。
  • ハマる
    • 興味を持った趣味や活動に没頭する時間を持つことは、子どもたちの情熱を育む手段です。創作やクリエイティブな活動に時間を使うことで、自己表現の豊かさを養っています。興味を持ったスポーツ、芸術、科学などの分野に没頭することで、自己の知識やスキルを高め、自信を培うことができます。

我が家の子どもたちが小学生として取り組んでいることは、毎年記事にしています。

挫折と成功のバランス

小学校低学年は、社会生活が少しずつ生活の一部になる中で、有能感と挫折感を経験し始めます。

たとえば一人で登下校するようになる際には、新しい環境への適応を求められ、不安や怖さを感じることもあるでしょう。

学校や家庭で、ダメ出しをされることも増えます。

そのような過渡期を支えるためにも、家庭での習慣が大きな役割を果たすと考えています。

>>>【小1】登校渋りの次男くん

子どもらしい楽しみを大切に

小学校低学年の子どもたちは、大人になることを急ぐ必要はありません。

子ども時代の素朴な楽しみや無邪気な好奇心を大切にしながら、社会での生活への下準備を進めていくことが大切です。

将来に向けた力や活力を蓄えつつ、子どもの魅力が輝く瞬間を楽しんでほしいと思います。

中高生(中学生〜高校生)

中高生期は、学校と家庭の両立には慣れてきている一方で、思春期の変化に戸惑いながらも成長していく時期です。

身体や内面の変化に伴い、自信や不安が交錯しつつ、自己受容を進めていく時でもあります。

中高生になっても、自分でできることを増やす・話す・観る・読む・ハマるの5つを広く深くしていくことが重要です。

でも、小学生の頃に追加して、「将来の進路」や「自己理解」の比重が大きくなっていきます。

将来の方向性を見極めつつ、日常生活を豊かにする習慣を養い、自己の成果を通じて自己理解を深めることを意識します。

この年になると、保護者が口出しをできることは減っていきます。口や手を出したくても、少しずつ本人に任せる範囲を増やしていく訓練の時期でもあります。(だからこそ、耳を貸してくれる小学生くらいまでに習慣の力を引き継いでおきたい)

生活を豊かにしながら自己理解を深めるためのアイディア

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長期的な視野と試行錯誤の大切さ

習慣は、私たちを形作る重要な要素ですが、必ずしも最初からすべてがうまくいくわけではありません。

失敗ありきで、軌道修正を通じて、自分に合った習慣や方法を見つけるプロセスが大切です。

誰もが最初から全てを知っているわけではありません。自分の得意なことや適切な方法を見つけるためには、試行錯誤が必要です。

成功や失敗を通じて、子どもに合ったアプローチを見つけ出す喜びを感じられるといいですね。

>>>子どもの好きなものをいくつ知っていますか?

>>>子どもの特性を把握していますか?

>>>「8つの知能」で子どもを理解する試み

子どもや自分が失敗したとき、怒りや挫折感に変えるのではなく、その経験を学びと捉えることが大切です。

「これがだめなら、これはどうだ?」といったポジティブな姿勢で、新たなアプローチを試してみることが成長への道です。

このプロセスを通じて、自分を変容させ、成長させていくことが重要です。

最終的には「この方法ではできない」自分を受け入れながら、常に新しい可能性に挑戦するセルフドリブンでオープンマインドな人になれるのが、私の勝手な理想です。

まとめ

習慣は私たちの生活や健康、人生の質に大きな影響を与えます。

そして習慣は自己肯定感や自己成長にもつながり、将来に向けた力を育てます。

日々の小さな習慣から変化を起こすことはできます。

ただし、子どもの成長に合わせて、適切な習慣を導入することが大切です。

子どもたちが自己の強みや興味を伸ばし、自己成長への自信を得るプロセスをサポートする。

失敗から学び、試行錯誤を重ねることで、適切な方法やアプローチを見つけることができます。

このプロセス自体から、親として学んだり気づいたりすることもたくさんです。

今だけの育児、少しでも前向きに楽しめるといいですね。