萩原麻友(ハギワラマユ)のブログへのご訪問ありがとうございます。
普段はこのブログやtwitterやnoteで、子育てや教育や進路に関する情報を発信しています。
毎年更新している「我が家の子育て方針」の最新版を公開します。
早いもので、激動の2022年度が終わり、2023年度が始まりました。
子どもも大きくなってきて、自分で検索することも増えてきたので載せる情報には今まで以上に気を使うようになってきました。
もし物足りないと感じられたら、そういう事情がありますことご理解いただけると嬉しいです。
家族の紹介
恒例の登場人物(家族)紹介から始めます。
- 東京都内、JR山手線から外側に30分ほどのエリアに引越したばかりの4人世帯(私、夫、子2人)
- 核家族だが、私も夫も基本在宅勤務かつツーオペ。
- 長男は公立小の四年生。
知識欲と向上心と独占欲が強い。寂しがりやが行き過ぎてハリネズミになりがち。一方でブルドーザーやダンプトラックにも例えられる熱血型。体を動かすのが好き。 - 次男は公立小の二年生。
愛嬌を自在に操る一家のマスコット。癒やしキャラ&ボイスなのに、言葉の切れ味はするどく、口はめっぽう悪い。一人の時間とファンシーが大好き。(>>なお、学校は嫌い) - 母である私は公立小→国内インター→アメリカ高校→日本の大学(教育学部)という大型Uターン経歴でできあがった日英バイリンガル。新卒後に上場企業(非教育分野)→ベンチャー転職(教育系)→退職→個人事業主というキャリアですが、10代から教育・子ども領域に関わってきています。
- 夫は日英バイリンガル。
四字熟語にハマっている長男が、家族それぞれに四字熟語を選んでくれました。
長男ー厚顔無恥
次男ー悪口雑言
夫ー苦心惨憺
私ー画竜点睛
だそうです。わかるようなわからないような。
夫婦の価値観は一致していない
私と夫の価値観には共有できる部分もたくさんあるのに、実はおどろくほど真逆な部分もあります。
子どもや教育に関する価値観も対応も、私たち夫婦は一致していません。
子の自発性を引き出したい私と、子に強制することも辞さない夫。
こんな二人の話し合いは平行線になることが多々あるので、話題にするときは心に余裕が必要です。
私は決して強制力そのものを否定したいわけではありません。
私のやり方や考え方が正しいから同調しろというつもりもありません。
なんなら子育てや教育に向かうスタンスは、夫婦間では一致していなくていいと思っています。
そもそも理解し合えないから、より多くの可能性を探るし、その結果に選択肢がたくさんでてくると考えています。
多様な考え方があったほうが、よりよい方法が生まれやすくなります。
ときには冷戦になることもありますが、そんな緊張感(苦笑)も含めて、身近な大人が悩みながら前進していく姿を子どもに見せることは悪くはないと思っています。
教育方針や子育ての目標は必要なのか
家庭単位でも個人単位でも、教育方針(もしくは目標)はあったほうがいいと思います。
なぜなら教育方針は、子どもや教育についての決断をしないといけないときの基準になるから。
でも教育方針にこだわる必要はないと思います。
子育てには不確定要素がたくさんあるからです。
- 子どもが成長の過程で必要とする関わり方が変わる
- 家庭や政治経済情勢、公衆衛生状況などで選択肢が変わる
- 子育てと生活を送りながらいろんな刺激を受けて保護者の考えが変わる
などなど。
教育にこだわったところで外的・内的要因で変化や適応を迫られるものです。
でも変化や適応を避けられないからこそ、軸となる考え方を普段から家庭内で共有しておくことが次の一歩を考えるための準備になります。
夫婦間の意見のすり合わせ
意見の不一致が多い夫婦ですが、この記事に書いてあることは、だいたい夫にも共有しています。(少なくとも私はそのつもり)
一方で、夫は私ほど思考を言語化していく習慣がないので、「私はこう思うけど、あなたはどう思う?」とこちらから聞いて初めて考える、ということがよくあります。
「普段から考えようよ」と苛立つ人もいるかもしれませんが、私はまったく思いません。
むしろ私のまとまりのない話を聞いてくれたり、問うと考えようとしてくれたり、ちゃんと返事をしてくれるところは、本当にこの人で良かったなと思うところです。
たとえその結果、意見が合わなかったとしても、対話ができるならそれでOK。
夫はあまり本を読まないので、私が勧めたい本があっても、強制しません。タイミングがあえば、「これ聞いて」と数行読み上げて、私の考えで補足して会話に持ち込むことくらいはあります。
夫の場合は、目からより耳からのほうが情報が入りやすいようです。
逆に私は目からのほうが定着しやすい。
こういう、些細だけども大きな違いを知っておくのも、コミュニケーションにおいて大事かもしれません。
私は普段から「アサーティブ・コミュニケーション」を意識しています。意識しないと、引っ込んだまんまで気づかないまま不満を溜め込んでしまうからです。
こういう本を参考にしています。
こちらも。コミュニケーションはやはり「スキル=技術」なのだと思い知らされます。
なかなか完璧にいくことは少ないですが、困ったときは頼りになります。
中卒までに目指す姿
ということで、ここから先は「我が家」というよりも「私」発信の子育て方針です。
いわば「育児における当面の目標」です。
ちょっと文言をいじりましたが、昨年までとあまり変わりません。
- 人も自分も大事にできる
- 家事がひと通りでき、留守を任せられる
- 英語を読める(CEFRでいうとB1くらい)
- アウトドアやスポーツ、なんでもいいので体を動かすことに抵抗がない
- 夢や目標があり、調べたり計画を立てたり行動に移せる(完璧じゃなくていい)
これらの多くは学校や習い事でも身につきますが、どれも家庭での確認と補完が必要なのは、どこの学校や習い事を選んでも変わりません。
「他人」と「自分」を大事にすることはそれなりにできている気がするのですが、特に今年よく口に出していたのは、「思いやりと譲り合い」です。
それだけ普段から兄弟同士のいさかいが絶えないので。
同性で年が近いというのもあるのでしょう。
ちょっかいを出したり、いらん欲を出したりと、二人が揃えば無から喧嘩を生み出す天才です。
兄弟は、「他人」ではない、「自分」でもない、家族です。
家族だからといって適当に扱っていいことにはなりません。
なにか目に余る行動に面したら、「その行為は、思いやりと譲り合いから生まれたものですか?」と子どもに確認する場面が増えました。(文字にすると堅いね)
我が家と中学受験
親としては中学受験へのアンテナは最低限立てつつ、あからさまに話題にしたことはありませんでした。
ところが長男が小3のとき、初めて彼の口から「中学受験」という言葉が出てきました。
周りではちょうど動きだした子も出てきたのでしょうか。
2月に千葉から東京に引越してきてからは、長男の言葉はもっと具体的になってきました。
「○○中高に入るには受験しないといけないらしい」
「▲▲中高ではテニス部があるらしい」などなど。
「〇〇中高に入るための受験問題が見たい」。
うちの長男が?問題を見たいですって?
あまりアカデミックなタイプではないので、正直ぎょっとしました。
そもそも最初から「問題を見たい」なんていう小学生、そんなにいないのでは?
今度一緒に本屋に行きますが、いきなり中受の問題と対面してしまって長男、大丈夫なのだろうか(笑)
というくらいの進捗@小学4年の1学期です。
去年も書きましたが、上に書いた「中卒までに目指す姿」はどんな学校に行ってもなんとかなる、と私は思っています。
学校を選ぶときは、
- 子どもの興味関心や性格
- 家庭の教育的・財務的な方針
- 将来予測
これらが最大のところでクロスする進路を「なるべく先入観なく」探したいと思います。
究極的には、本人の強い意志があるのなら、学校に行かなくてもいいくらいです。
それとは別に私自身は学校訪問が好きなので、子どもが望めば、今年は中学校イベントにつれていくかもしれません。
子どもは親を裏切っていい
何度でも念押ししたいのは、ここに書いてあるのはあくまで「私の」目標であって、子どもたちも夫もこれに協力する義務はないということです。
そして私の目標が達成できるかどうかに限らず、子どもたちはすでに完全な存在で、私が子どもたちを愛している事実は変わりません。
子どもの価値は絶対で、親の期待とは別もの。
子どもは、親の期待を裏切っていいんです。
なんなら、裏切ってからがその子自身の人生の始まりです。
この考えは、昔の自分の不安を癒やし、我が子の将来への執着も手放させてくれます。
究極的には子どもたちには、親の顔色を伺わずに幸せになってほしいと願っています。
>>「私の子育て、このままでいいのだろうか」と感じたら【そこじゃない】
目標のために実践していること
ただ目標を掲げるだけでは、達成するのは難しいです。
目標を掲げたら、今度はそれにつながる行動を決める必要があります。
そして、一旦行動を決めたら目標自体は普段はそこまで意識していません。
決めた行動は、なるべく習慣に落とし込みます。
ここからは、毎年ほとんど変わらないこの4つをおさらいします。
- 毎日の「基本習慣」
- 毎日の「プラスα習慣」
- 外注している習慣(つまり習い事)
- 頻度が低い習慣(なんでもあり)
それぞれ、どんな行動なのか解説します。
毎日の「基本習慣」
我が家では、子どもにとって大事な「4つのおしごと」を乳幼児の頃から掲げています。
- ねる:毎日20時半には布団入り
- たべる:身体を作るために
- あそぶ:大きい動き、小さい動き、頭の動き、いろいろ含んでいます
- うんちおしっこ:排泄のこと。ゴミを出して、栄養を摂取。
子どもたちはこの4つ「寝る・食べる・遊ぶ・うんちおしっこ」を暗記できるほど聞かされています。
成長段階や生活リズムに併せて、時間や量など定量的な部分は変化していますが、この4つの項目はぶれていません。
自画自賛ですが、私はこのリストはよくできていると思います。
すべて、子どもの健全な成長に過不足なくつながっているからです。
どれもお金もかからず、ステイホームでもできるし、個人差にも応用できます。
大人になってからも、大事な4つです。
そしてどれも毎日全部できてもおかしくない難易度なのに、意識しないと簡単に崩れてしまう。
だからできない日も、当然あります。
「全部できて当たり前」ではなくて、ひとつでもできていれば花マルです。
しかも家族全員の協力がないとできないことです。全部できたら、家族全員に花マルっ💮
この基本リストがあると子どもを褒めるのは全然難しくありません。
この4つができていると、育児の目標の「自分を大事にする」につながります。
体調は、すべての基盤です。
この4つが崩れると、私の目標どころか、子ども自身が望む成功や幸せも遠のくことになります。
だから、何をおいてもこの「4つのおしごと」を大事にしています。
毎日の「プラスα習慣」
「4つのおしごと」とに比べると二の次ですが、そのほかにも日常的な習慣をゆるく設定しています。
その内容は、知育や家庭教育に通じるかもしれません。
- 自分でできることを増やす(自立・自律)
自分の生活の当事者として、身の回りのことがまずできること。自分の期限を自分で取ること。そして周りのひとのためにできることを増やします。 - 話す
家庭内だけじゃなく、家族以外のいろんな人(動物や非生物も)との会話や非言語コミュニケーションを含みます。 - 読む
読み聞かせも含む、「目」や「耳」からの読書。架空の世界や人物、歴史上の人物、異文化や表現方法に触れます。 - 観る
動画やアプリや映画などの映像コンテンツは、教育にも娯楽にもなります。 - ハマる
時間を忘れてなにかに没頭できるようにします。
どれも、あえて「家庭教育」と名乗るほどのことでないことにもご注目ください。
なにかを読んだり、観たりして、新しいなにかと出会い、
試すことでハマれるものを見つけたりします。
読んだり観たり体験したことは、誰かと話すネタとなり、
人から聞いたことは新たな出会いと体験にもつながります。
子どもにとって、「学び」と「遊び」は切り離せません。
いわゆる「お勉強」が好きなら、それもやればいい。
でも「お勉強」に頼らずともできることはあるし、
いわゆる「お勉強」に時間や脳内リソースを割きすぎて「自立」「話す」「読む」「観る」「ハマる」の機会が減るのはなんだかもったいないと私は感じます。
この5つの「プラスα習慣」は、私が子どもの興味関心や成長を観察する場でもあります。
外注している習慣
外注している習慣とは、要するに習い事です。
家ではできない、家族では見きれないけども、本人がやりたいことは、外注するしかありません。
- 空手(週1~3)
- テニス(週4)
- オンライン英語(週1)
空手はお友だちの影響で本人が興味を持ち、4歳から始めました。
テニスは父親の影響で始めてから好きになり、回数を段階的に増やしてきました。
オンライン英語は2年以上続いていて、CEFRではA1レベルまで進んでいます。
- 空手(週1~4)
- 通塾型プログラミング(週1)
次男は空手を3歳から始めて7歳の今も続いています。
兄と同じテニスも挑戦しましたが、2回ほど始めては辞めています。(それもよし)
兄と同じオンライン英会話も試しましたが、いまのところ完全に不定期。(それもよし)
こんな調子なので、本人が志望したプログラミングは自宅で少しやって適性を確認していました。
いよいよ本格的にやってみたいという希望があったので、体験レッスンを経て、近くの少人数制指導の教室に入会しました。
Robloxでゲームを作れるようになりたいそうです。Scratchのビジュアルプログラミングから脱皮して、テキスト言語に移るためのカリキュラムになっているので、うまく行けば次男は目標を達成できるでしょう。
次男は学校にほとんど行けていないので、習い事は貴重な運動と交流の場となっています。
頻度が低い習慣
チャンスとタイミングがあえば、生の体験をできるように普段からアンテナを立てています。
たとえばこんなことです。頻度は低くくても、バリエーションや子どもたちの興味関心を大事にしています。
- 生の音楽を聞く
- 生でスポーツ観戦
- お祭りなど文化行事
- 美術館や博物館などの社会教育施設見学
- 山村留学(という名の田舎への帰省)
- 多様な景色や地理を見せる
- 多様な生き物や植物に触れる
- 短期集中教室(スキーや水泳)
- 同年代の宿泊型キャンプに参加
- 環境保全活動
- 福祉活動
- 海外経験
- お金を「つかう」「ためる」「ふやす」
- 身体の取り扱いを知る
これらは、なるべく実体験も積ませたいことばかりですが、
「読み聞かせ」でまかなっている部分も多々あります。
>>【本で子どもを育てよう!】子どもの読み聞かせブックガイドを集めました
2022年度はどれくらいできたのか
では長男@小3、次男@小1の一年間では、どれくらい習慣を達成できたのでしょうか。